--------------:--

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
2012-07-17-Tue-23:11

Ombra mai fu

夏の日なんか
氷ってもいいのに

きみの微笑みに注ぐ
木蔭になれるなら
蒼い陽射しが凍てついてもいいのに

きみの吐息から
暗号が零れるたび
心臓が焦げるほど
つづきが
ほしくて

夏の空なんか
氷ってもいいのに

もう時の流れもいらない
世界が眩暈を起こしたままでいい

きみの髪をなでる
泡雪のような
闇になって
とけるように
ひとつになりたいのに

ふたりをへだてる
風は
めざめて

Ombra mai fu…

終わりない道を
祈るように旅しても
こんなに狂おしい瞬きは
これから先も
光の果てまで
ない

すずかけの
みどりの透き間から
太陽が水しぶきを散らすと
蒸せる風はゆき
きみひとり
澄んで

みなもとを
なくしたまま
うまれおちる

涙――





(Seasons-plus-2012年夏号 掲載作品)

関連記事
スポンサーサイト

COMMENT

COMMENT FORM

NAME

SUBJECT

MAIL

URL

COMMENT


PASS

秘密にする

HOME
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。