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2008-07-21-Mon-20:26

恐竜の家出

恐竜の子はいつか
家出しなくてはなりません

ちっちゃなおもちゃ箱のような
部屋のなかで
ぱんぱんにはちきれそうな
若草色の風船のように
ふくらみつつある 恐竜の子は
硝子窓に前足を
ギチギチ押し当てて
くもり空を見上げます

(はやく
 ここを出なければ
 破裂しちゃう)

きゅうくつな壁のそちこちに
体をぶつけながら 恐竜の子は
かき集められるだけの
思い出のかけらを
ボストンバックに積めはじめました

恐竜の子が大きくなった分
父さんは小さくなりました
母さんはさらに
まあるくなって
今では卵のようです

恐竜の子が
卵の殻を割って
はじめて光に射ぬかれたときは
どれほど痛かったのでしょうか

母さんが
お腹を張って
卵を生み落としたときは
もっともっと痛かったのでしょうか

(空が割れんばかりの
 祝福の雨と
 産声と)


恐竜の子はいつか
家出しなくてはなりません

時限爆弾のように
ふくらみすぎて
この家の
屋根を
柱を
ぶち壊してしまう前に

家出しなくてはなりません

いつか
ほんとうに大きくなって
ここに戻ってくるために


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