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2008-02-29-Fri-22:10

ローリー

ねえ、ローリー
ピイをかえした庭の土に
冷たい風しか吹かないからといって
なげかなくてもいい
こごえそうな冬も
プラチナ色の若草もえる 春へ
心音 まきちらして
あふれている

ローリー、
きみがてのひらで卵のかたちを
こんもり つくって
ピイの羽ばたきをつつんだ
五月の きおくも
ハッパガバクハツシテルミタイダ!
と さけんだ声も
さむさでしびれる梢に
木洩れ日のように こだましている

ちいさな爪のすきまに
泣きぬれた土を のこして
手を みつめ
肩を ふるわせ
「かえらない」
と いう意味を
生まれてはじめて飲みこもうとしている
ねえ、ローリー
いのちが 見えなくなるのと
消えてしまうのは
ちがうのよ

陽射しをこするような
さえずりも
鳥かごの 格子もようも
飛べない レースのカーテンも
白昼の空に かろやかにとけていった
だから もう
どこにでも羽ばたいていけるよ
ピイは今 きみのやわらかな髪に
かんむりをかけるように
光をふりまいて
そして、

まるい墓石に
そっと寄りそうように
見えない土の下へ
ふかく
ふかく
ときわ木が根ざしている

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