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2005-11-16-Wed-22:53

葡萄

葡萄の皮をむく。
私のふる里でとれた葡萄を
君の部屋で二人して。
同じ房からつまんでいるのに
君の逞しい指先は
小さな粒と格闘していて
ああ、やっぱり男の人なんだと
こんなときになって、思う。

葡萄を口にする。
私の細い指先は
金色の果汁で濡れているのに
身体のすみから
紫色に染められそうな気がして
ふと、こわくなる。

ねえ、葡萄って
君が留学する国では
何て言うんだろう?

そんな問いかけさえ
ぷるんとした粒と
いっしょに飲みこんで。


窓から射す夕日は
テーブルもベッドもない床を
広々と照らし、
君が持っていく必要最低限の荷物に
深々と影を落として、

暮れゆく空では
ジェット機が鳴り響いて
タイムリミットを急かすので、

もう、甘酸っぱい溜息さえ
つくこともできない。
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