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2008-02-29-Fri-23:16

二月が逝く

今日は2月29日。
四年に一度の閏日なので、何か書いておこうかな・・・と思いました。
来年の今日も、再来年の今日も、存在しないのだから、不思議といえば不思議。
小さい頃、夏休みが終わるのが嫌で、
「8月32日があればいいのに!」
と思ったことがあったけど、
まさに8月32日のようなおまけの時間が、ニ月の終わりに現われたような、そんな感じです。

寒いのは苦手、でも冬は嫌いじゃなくて、むしろニ月は好きだったりします。
光がね、すごく眩しいんですよね。
風は一年で一番冷たく感じられるのに、光は一足先に春に向かっていて、このごろは外を歩くたびに目を細めていました。

いつも通る道にマンションがあって、そこでよく真っ白な鳩を見かけます。
決まった窓辺によく止まっているから、ひょっとしたら伝書鳩かもしれないです。
伝書鳩はすごい憧れていて、本気で飼いたいと思っていたりするから、現実に飛んでいるのだと思うと、私の野望もあながち冗談ではなくなるような気がします。
今朝も、その真っ白な鳩が羽ばたくのを見て、ふと、今日でニ月も逝ってしまうのだと感じました。

これから来る、三月に、そして春に。
どんな言葉を羽ばたかせていこうかな・・・
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2008-02-29-Fri-22:15

くもゆき

「午後からは雪、ところにより・・・・」
ラジオから流れる
天気予報に鼓膜をくすぐられて
わたしはまっている
時計の二つの針が
てっぺんで重なるのを
針が指さす先で 雲がほころぶのを

お部屋で掃除機をかけていても
皮膚のすみずみまで
ピクンと 聞き耳を立てて
わたしはまっている
心だけは窓ガラスの外で
子犬のように飛び回っては
息を切らして 舌をひんやり湿らせて

雪がふると
うんと遠かった雲が
足元まで 遊びにくる
雪がふぶくと
下へ 下へ 広がっていく雲のなか
パラソルにつかまってわたしは
まっしろな空へ 舞い上がっていける

そういえば
あったかそうにみえる雲も
ほんとうはつめたいんだっけ?

雲のはるか上で
風の子が
オルゴールのネジを
きゅるきゅる
まいて
ふっと 手をはなした瞬間
氷のようにはりつめていた鍵盤から
ぎんいろの雪が
こぼれだす

そう、
わたしはまっている

掃除機が
うるさくても
心が高鳴っていても

鼓膜の奥の
しずまりかえった場所から
アンテナを立てて

いちばんさいしょの雪を、まっている

2008-02-29-Fri-22:10

ローリー

ねえ、ローリー
ピイをかえした庭の土に
冷たい風しか吹かないからといって
なげかなくてもいい
こごえそうな冬も
プラチナ色の若草もえる 春へ
心音 まきちらして
あふれている

ローリー、
きみがてのひらで卵のかたちを
こんもり つくって
ピイの羽ばたきをつつんだ
五月の きおくも
ハッパガバクハツシテルミタイダ!
と さけんだ声も
さむさでしびれる梢に
木洩れ日のように こだましている

ちいさな爪のすきまに
泣きぬれた土を のこして
手を みつめ
肩を ふるわせ
「かえらない」
と いう意味を
生まれてはじめて飲みこもうとしている
ねえ、ローリー
いのちが 見えなくなるのと
消えてしまうのは
ちがうのよ

陽射しをこするような
さえずりも
鳥かごの 格子もようも
飛べない レースのカーテンも
白昼の空に かろやかにとけていった
だから もう
どこにでも羽ばたいていけるよ
ピイは今 きみのやわらかな髪に
かんむりをかけるように
光をふりまいて
そして、

まるい墓石に
そっと寄りそうように
見えない土の下へ
ふかく
ふかく
ときわ木が根ざしている

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